《ポイント》

一、伝達上の必要から
◇ある事物が何らかの動作によってある処置を加えられたり影響を受けたりすることを述べる場合、また、ある事物がどのような処置を加えられたか、どのような影響を受けたかを尋ねる場合、次の三つの伝達の仕方がある。

①主述述語文
我打破了那个盘子。
Wǒdǎpòlenàgepánzi
>>>音声
私があの皿を割った。

②〝被〞構文用いる
那个盘子被我打破了。
Nàgepánzibèiwǒdǎpòle
>>>音声
あの皿が私に割られた。

③〝把〞構文用いる
我把那个盘子打破了。
Wǒbǎnàgepánzidǎpòle
>>>音声
私があの皿を割った。

この三つのうちどの文型を用いるかは一定の条件に基づいて選択される。
●主述述語文は、叙述より説明的性格が強い。
●被〞構文は主語にとって被害的或いは不愉快な事態について用いられることが多く、比較的使用が限られている。
●話者が動作主を叙述の対象とし、ある事物が誰かの処置や影響を受けたことを述べたり、ある事物が誰かによってどのような処置や影響を受けたことを尋ねたりするときに〝把〞構文用いる。

二、文の構造上の必要から
◇文の主語が動作の仕手であり、かつ以下の条件のいずれかに合致する場合は必ず(或いは大体)〝把〞構文用いる。

①述語動詞が二つの目的語をとり、そのうち一つは事物を表す名詞で、もう一つはその事物が何らかの処置や影響を受けた後に存在する場所を表すものである

1) 弟弟把脚放在桌子上了。
Dìdibǎjiǎofàngzàizuōzishàngle
>>>音声
弟は足をテーブル上に置いた。

2) 妈妈把水果递到我面前。
Māmabǎshuǐguǒdìdàowǒmiànqián
>>>音声
妈お母さんは果物を私の目の前に差し出した。

②〝成〞、 〝为〞、 〝作〞 を結果補語として伴う動詞
1) 对不起,昨天我把你妈妈
Duìbùqǐ zuótiānwǒbǎnǐmāma
  当成你的女朋友了。
  dāngchéngnǐdenǚpéngyòule
>>>音声
ごめんなさい、昨日お母さんをあなたの彼女だと勘違いした。

2) 我要努力学习汉语,
WǒyàonǚlìxuéxíHànyuě
  将来成为一名中国通。
jiāngláichéngwényìmíngZhōngguótōng
>>>音声
私は中国語を頑張ろう、将来は中国通になろう。

③介詞フレーズ補語を伴う動詞が受け手目的語を取る場合
你不应该把自己的意见
Nǐbúyīnggāibǎzìjǐdeyìjiàn
  强加给别人。
  qiángjiāgěibiérén
>>>音声
あなたは自分の意見を他人に押し付けるべきでない。

④〝都〞、〝全〞が動詞の前にある
她把饭都给吃完了。
Tābǎfàndōugěichīwánle
>>>音声
彼女はご飯を全部食べてしまった。

⑤目的語のあとに、更に形容詞や動詞が付いてくる
老婆把家整理得干干净净。
Lǎopobǎjiāzhěnglidegāngānjìngjìng
>>>音声
家内は家を綺麗にぴかぴかにしてくれてる。