仕事の関係で二カ月ぶりに北京の地に降り立った。
空港を出ると、車の往来が激しく、どこもかしこもリラックスしたにこやかな人々でいっぱいだ。私は思わず手に持っていたマスクをしまい込むと、心の中で叫んだ「久しぶりだね、北京!」。
旅の疲れもいとわずに、一台のタクシーを止めると、直接北京の繁華街である西単へ向かった。大雨が降っているにもかかわらず、ここは人であふれかえっていて、すっかり以前の様子に戻っていた。
中友百貨店の中は、客で賑わっており、試着をしたり、レジでお金を払ったり、エレベータに乗るのも長い列ができていて、店員もお客も忙しくて汗びっしょりなのに、その表情は満面笑顔だ。
「こんなに活気があるのは久しぶりよ!」、店員は私が写真を撮っているのを見ると、嬉しそうに言った。
北京にとどまっていた外国人達も例外ではない。彼らは北京市民達と同じように、最も苦しい90日間を過ごしたのだ。
ご覧のように、北京白孔雀芸術世界の前の文化夜市では、外国人達が美味しい中華料理を味わったり、中国の風情たっぷりの工芸品を選んだりしている。彼らが手に持っているカードは、彼らのこの時の気持ちをよく表している。
SARSには勝てる。北京に降り立ち、人々の自信に満ちた微笑みを見て、私は心の底からそう感じた。
現在一部の留学生や駐在員もぞくぞくと北京に戻ってきている。彼らが空港から一歩歩み出た時には、きっと私と同じ気持ちになるだろう。「久しぶりだね。北京!」と。
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