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第20回 里帰り後の初外食

             −残したら持ち帰り、どうぞ!

夏休みを利用して一年ぶり故郷の北京に帰ることになりました。夕方空港に着いてお腹も空いたし、友人とその足でレストランへ直行。

空港高速を降りて、(普通道路に入ると)道の両側に軒を連ねていろんなレストランがあります。三階立て豪華版もあり、こじんまりの静かなものも、小さくユニークなデザインの実用版も、更に露天屋台式のもあります。全部よさそうに見えるのでどれにするかさすがに迷ってしまいました。
何遍も通って何遍も「いらっしゃい!どうぞ、どうぞ!」と店御主人に呼び止められ迷った末にやっと、屋台と個室兼備の店に入ることを決めたのです。
ウェイトレスに渡された分厚いメニューを開けた後また躊躇してしまいました。なにしろ「前菜、熱い料理、主食、デザート」と分かれ、どれも20以上の種類もあり、「熱い料理」が更に「肉卵類,海鮮類、野菜類、豆腐類」と更に分かれるのですから。

日本から帰ってきてすぐ確かに口が飢えていることがあり、これもあれも食べてみたいと思いますが、勇気(食欲)いっぱいあっても、おなかに目をやると「オンリーワン!」残念だけど、選んで選んで取るしかありません。最後「干し豆腐のあえ物」「枝豆とオオバガラシのいため」「焼き餃子」「東北の名物!酸菜煮物」「鉄板桂魚」と厳選して注文しました。

私たち二人は、一人は年頃の青年、もう一人は私ですが、女性だけど、今朝からほとんと何も口にしていないため、お腹ぺこぺこという最強チームです。ウェイトレスが去るとすぐ食事に没頭。「日本料理もいいけれども故郷の味に叶わない」「食べて!」と二人とも心の中で思いながら30分ほど食事に専念していました。しかし30分くらい食べ続けてから二人とも思わず箸を置き、ブレークタイムに入ることにしたのです。それからあとは「もうちょっと食べてよ」「結構食べたから、あなたが食べてちょうだい!」・・・ と二人で譲り合う始末。

テーブルに並んでいる料理をながめ、さっきとあまり変わらない。減っていないじゃん!どうしよう・・・ 私はこめかみを揉みはじめ ・・・ 「そうだ!持ち帰りしよう!」と目を光らせたのでした。

手をあげ「あの・・・」とウェイトレスに合図するとまだ頼んでいないうち、相手がもう心得顔でニコニコやって来て「テークアウトでしょう?」とかなり慣れた様子。「食べ残ったら持ち帰り」というのは常識のようです。

いよいよ支払いになりましたが、ビールやら、炒め物やらギョウザ・・・こんないっぱい頼んでいくらするのでしょうか?と思ったら68元(約900円)!これで食べて持ってかえれるなんて、安い!

今度北京を訪れ食事される際には、「量がおおーい!」と悩まないで下さい。「持ち帰ります」とさりげなく言ったら、「凄い!中国通じゃないの!」と驚かれますよ。



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