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第22回 帰省ラッシュ
                     (2月9日春節の前)

春節は日本人にとって知らないことことではないですが、中国でもうひとつよく耳にする言葉「春運」ってご存知ですか?
実はこれを日本語に訳せばお分かりになると思います。それは日本の正月前の「帰省ラッシュ」のことです。しかし13億人口、960万平方キロの大国―中国で(起きる)帰省ラッシュが皆さんの想像をはるかに超えるものでしょう。

ここで「春運」に関する速報をちょっと見てみましょう。

「今日から北京鉄道局より乗車人数は1日に30万人に達する予定です。現時点4日−6日間、重慶、成都、ハルビン、長春、広州への列車の各ランク席が大変不足しており、そのため鉄道部門は切符を購入する際時間帯を指定しないよう、また切符を手に入らない場合になるべく航空便、バスなどを利用するようにお早めに計画変更をお願いします」と通達しています。」
「期間中切符の値上げを決定、北京発の列車は4日間高値のまま…」
「河南交通運輸協会が今年切符の値上げをしないと宣言・・・」
「分析:農民労働者低収入層学生ホームレースなどがどのように春運を乗り越えるか…」
中国の春運期間中列車の切符代金が値上がりすることをご存知でしたか?

「鉄道部(「部」は日本の「省」に相当)は至急広東方面に車両の手配するため北京―広州線の貨物車が基本的休止…」
「鉄道部が体温が38度を越えた旅客の乗車を禁止説を否定…」
「本日臨時客用の列車数が93輌に増加…」
「今年の春運は全国旅客数が17.9億人と予想される…」
17.9億もの人の移動のため各関係政府部門が車両の調達などで四苦八苦のようです。

「帰りの切符を入手!…」
「帰れるんだ!5日に北京発、7日に家に着く…」
「僕よ。三つ大きなトランクを持って帰るのよ。23時到着、迎えに着てね…」
これは一年間頑張ったようやく家族団らんできるひとの喜びの声です。

24時間も列並んでやっと切符を入手、乗車まで人込みを通るのが大変だった、乗ってからも人込みで酸素不足の車内で長い長い旅を・・・ これらの苦労は、故郷に着き家族と再会した瞬間で消えてしまい、沸いてくるのは喜びだけとなります。
「春運」、この二文字に人々の気持ちが込められています。このことばの存在によって中国の春節に特別な深い意味が増しているのではないでしょうか。

機会があれば貴方も中国の「春運」を体験してみてはいかがですか?



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