音声ファイル付

第24回 清明節(せいめいせつ)

「中国に日本のお盆のような祭日がありますか?あるなら何というの?いつなの?」と日本人によく聞かれます。

中国のお盆は「清明節」という、時期は毎年の4月4日 - 6日となっています。しかし日本のお盆と相似点もあれば相違点も少なくありません。では、中国のお盆ではどんなことをしているのでしょうか?各地の習慣がそれぞれ違っていますが、基本的に下記のような内容が含まれます。

1.掃墓(サアオムー)
「上墳(シャンフン)」とも呼ばれ、故人を祭る儀式。その際、用意した酒菜や果物、紙でつくったお金を墓に供えて、その後紙金を燃やしたり、墓に新しい土を入れ替えた後その上に新鮮な木の枝を挿したりして故人の冥福を祈ることをします。最後に供え物を戴いて帰ります。
(清明節について)唐の詩人杜牧の詩「清明」に「清明の頃には春は真っ盛り、でも今日は粉のような雨が降り続いている。この雨のなか、旅人である私は、路上で憂えて気力もなくなってしまった、酒でも飲まないとやってられんなあ、酒屋はどこにあるのか聞いてみた、牧童が指さす向こうには、杏の花が咲く村があった」とその独特なの光景を描かれています。

2.踏青(ターチン)
「春遊」ともいう(遠足の意味)。昔「探春」、「尋春」と言われることもあります。三月(旧暦)清明ころ、春が再び大地に訪れ、自然界どこも生気あふれ行楽にぴったり。この時期遠足する習慣が現在に至っています。

3.植樹
清明前後、春の日差しが照らし、(細い)春雨が降ってきて樹木の成長に非常によい季節。そのため古来植樹する伝統があり、清明節のことを「植樹節」とずっぱり呼ぶひともいます。この伝統も現在まで保たれています。毎年今頃になると、「某某政府要人が植樹した」との報道が必ず報じられます。

4.凧上げ
清明になると、昼も夜も人々がたこをあげます。夜、凧の糸にちょうちんを飾り、星のように夜を彩ります。これは「神灯」といいます。昔、青空にたこをあげるとすぐ糸を切り離し、そのまま風に任せることをするひとがいました。これは病み避けや災難を避けることができると思うからです。しかしこの伝統は、ビルが林立し、電線がたくさん立てられている現在の都市では見ることが難しくなり、見たいのなら田舎に行くしかないですね。

「清明節」は中国の伝統祭日です。興味のある方は是非次回の中国の旅に4月4日−6日の清明節にあわせてスケジュールを組んでください。



もどる

info@bccs-jac.com


Copyright(C) 2002-2005 ジェイ・アンド・シーグループ All rights reserved.